【英語スピーチ】スピーチコンテスト本番!”未来の自分に伝えたいこと”
2月27日(土)、臨学舎でコラボ英語スピーチコンテストを開催しました。
当日は臨学舎に、地域の方々、生徒の保護者、コラボ卒業生がお越しくださり、また遠隔からオンラインで20名近くの方が参加してくださいました。
生徒たちが本気を出しきったスピーチコンテスト。
今回はそのスピーチコンテストの準備期間から、本番の様子までをお届けします。
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練習も大詰めの本番1週間前。
生徒たちはオンラインでバンクオブアメリカ・メリルリンチの社員の皆様からスピーチへのフィードバックをいただきました。
緊張して手が震えながらも、失敗を恐れずに、スピーチを発表。
どの生徒も大変参考になるフィードバックをたくさんいただき、必死にメモを取ります。
セッション終了後もメモや赤字を入れた原稿を元にコラボが閉まるギリギリまで練習を繰り返しました。
学校の勉強や部活との両立に苦労しながらも頑張っていた生徒に、しっかり休むよう声をかけると、彼女はこう言いました。
「メリルリンチの方に励まされてやる気が増した。当日まであと少ししか日数がないけれど、いただいたアドバイスを生かして精一杯がんばりきりたい。」
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そして迎えた本番当日。
中学生クラスからは受験間近にもかかわらず3名が勇気を持って参加。エマ・ワトソンが国連で行ったHeForSheのスピーチの一部を暗記し、それぞれが「スラスラ読みきること」を目標にがんばりました。
受験勉強の大変さに負けず、よく挑戦しました。観客の皆様からあたたかい拍手をいただくことができました。
高校生クラスからは7名が出場。
今回のスピーチのテーマは「”相手”に届けるスピーチ」それぞれのスピーチが、明確な”相手”を意識して書かれました。
それぞれ甲乙つけがたい、力作ぞろい。
生徒会をやっていたとある生徒は、ある日意見箱に匿名で自分の悪口の書かれたメッセージを見つけました。そんな、自分の悪口を書いた”誰か”に向けて、「たくさんのことを学びました。あなたのおかげです。ありがとう。 」とあえての感謝のスピーチ。
悪口を読んでショックだった気持ちから、いかに自分の仕事の責任の重さに気づき、自分を立て直したか。そしてそれは他ならぬ、悪口を書いたあなたがいなければ学べなかった、と流暢な発音で堂々と発表しました。
そのほかにも、「部活の先輩たち、エースとして期待されていたのに、成果を出せずにごめんなさい」という謝罪と後悔のスピーチや、「やるべきことをしっかりやってこなかった、怠惰だった自分」へ向けて今後自分がどう変わっていくかという決意と宣言のスピーチなど、それぞれが個々のスピーチに想いをぶつけました。
接戦を勝ち抜いて、見事優勝を手にした高校3年生の佐々木瞳さんは、実家であるひびき鮮魚店への感謝のスピーチを作成。
東日本大震災でひびき鮮魚店のみならず家屋も流失し、内陸へ引っ越そうと計画した家族を、「それは嫌だ!ひびきは絶対に閉めたらだめ!」と泣いて反対した瞳さん。
「ひびきは、自分にとって、命の大切さを教えてくれる場所。成長を見守ってくれる場所。そして何より、家族をつなげてくれる場所だった。」
震災から5年近く経つ今も、彼女は仮設住宅に住みながら、仮設店舗で営業を続けるひびきと共に日々を送っています。
常にひびきとともにあった自分の人生を振り返りながら、ひびきへの感謝の想いを力強くスピーチしました。
“In a few weeks, I will leave here, Otsuchi, and get into a college in Tokyo. I want to tell my future self, “Love who you are, who have grown up with Hibiki.”
What I have seen, what I have felt, and what I have struggled in here are precious for me, and I would like to cherish all of them. I truly and deeply appreciate Hibiki for supporting me, and I will never forget my gratitude.”
「あと少しで、私は大槌を去り、東京の大学に入ります。いま、未来の自分にこう伝えたいです。『自分自身を大切にして。ひびきとともに育ってきた自分自身を。』ここで見たこと、感じたこと、そして悩んだこと、すべて大切にしていきたいです。心から本当にひびきに感謝しています。この感謝の気持ちはずっと忘れません。 」
熱い感情のこもった圧巻のスピーチを最後はこう締めくくりました。
最後の表彰式では、2年前にはじめてコラボ英語スピーチコンテストが開催されたときに優勝した先輩から、トロフィー贈呈。
結果に関わらず、参加したすべての生徒が「やりきった!」という安堵と達成感に満ちた表情を浮かべながら会場を去りました。
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コラボ英語スピーチコンテスト開催にあたり、ご協力いただいたすべての皆様に心より感謝しています。
生徒たちのため、このようなすばらしい機会を作り出すことにお力を貸してくださり、本当にありがとうございました。