過去の卒業生のメッセージ

震災という「逆境」を乗り越えるなかで将来の夢を 見つけたり、地元の復興のために自分にできることを探したいと、 勉強に励む生徒たちが数多く生まれています。将来の夢など、生徒たちを代表してメッセージを紹介します。

※NPOカタリバは認定NPO法人であるため、ご寄付は税制優遇の対象となります。


「人を助ける医療系の職業につく、という夢を叶えたい」

大槌臨学舎 卒業生代表(2011年度)
藤原 美代乃

私たちは、中学校3年生になる前に、東日本大震災という大災害に遭いました。みんな大事なものを失いました。そして何より、受験生という意識が全く持てませんでした。そんな中、コラボスクールができました。コラボが出来てからは遅れていた3年生の勉強、教科書もなくてできなかった1、2年の復習をすることができました。休みの日は自習室もあり、勉強にすごく集中できた。先生たちには勉強以外の事もたくさん教わりました。コラボは私の生き方も変えてくれました。高一になる前には、大槌と女川のコラボの人たちで、支援者に感謝の気持ちを伝える旅行に行ってきました。女川の友達や旅行中にたくさんの人に出会って、人を助ける医療系の仕事に就きたいという夢が強くなりました。高校では必死に勉強して、自分の夢を叶えたいです。


「厳しい現実のなか、夢へと一歩一歩、近づいていきたい」

女川向学館 卒業生(2011年度)
山本 瑞帆

忘れることができない、忘れてはいけない3月11日。あの日から生活が大きく変わりました。不安、悲しみ、苦しみ、そして絶望の想いで学校へ通いました。
そんなとき、学校で「女川向学館から」と書かれたプリントを渡されました。初めは行く気がしませんでした。しかし、受験は自分1人でやり通さねばならなりません。心が揺れ動き、ひとりひとり個性が違う私たちを、向学館の先生方は優しく受け入れ、支え続けてくださいました。向学館でたくさんの人と出会い、色々な経験をし、本当の自分を見つけ出せたことは一生忘れません。厳しい現実を目の当たりにしても、自分を信じて夢へと一歩一歩近づいていきたいと思います。


「最大限のことをやり遂げて、支援してくた人に恩返しをしたい」

大槌臨学舎卒業生(2011年度)
丹野 朋哉

私が勉強を頑張る理由の1つ目は、将来の夢があることです。 私は将来、看護師になりたいと思っています。避難所生活をしているときに、お医者さんのサポートをしつつ、私たちのことを想い、励ましの言葉をかけてくれた看護師がいました。私はその姿を見て、将来その人のような看護師になりたいと思いました。将来の夢があると、それに向かって努力しようという力が生まれ、頑張ろうという気持ちになります。そのことが今、努力を継続できている理由だと思います。
2つ目は、大槌臨学舎がたくさんの支援で成り立っているということです。たくさんのお金を寄付してくれた方や、勉強を教えてくれている先生方は、さまざまな思いで私たちを応援してくれていると思います。 私は、そのような方々の気持ちに応えたいと思い、頑張っています。私たちが今できることは、たくさんの方に感謝して勉強することだと思います。そして、私たちができる最大限のことをやり遂げたとき、たくさんの方に、恩返しできたことになると私は思います。