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【レポート】3/22(土)「やくそく旅行」生徒報告会

2014.3.26

宮城県女川町・岩手県大槌町のコラボ・スクールに通う中学3年生が上京し、
各所で活躍するリーダーを訪問しながら”なりたい大人像”を考える「やくそく旅行」。

その集大成として、最終日の3月22日(土)、
これまで生徒たちを応援してくださったみなさまに向けて生徒報告会を行いました。
その当日の様子を、ご紹介します!
 
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報告会は代表理事の今村による挨拶からスタートしました。
 
「今日発表をするのは小学校6年生の卒業時に震災を体験した世代です。

 高校受験を終えた節目に行われたこの旅行で、
 これからどんな大人になりたいかを考え
 生徒は今日のために一生懸命準備をしてきました。

 生徒全員がプレゼンの仕方がうまいとは限りませんが、
 ぜひありのままの生徒たちに対して、この”場”を作ることに対して、
 みなさんにも質問などを通して積極的に関わっていただければと思います。」
 
その後、主役の生徒たち23名が入場。
少し緊張した面持ちで、席につきます。
 
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これまでの3日間、生徒たちは各所で活躍する様々な大人のリーダーたちへ、
インタビューを行ってきました。
報告会ではまず、そこでの体験や、自分のこれまでを振り返って考えた
「私たちの思う”かっこいい大人”」を、班ごとに発表しました。

 

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「私がなりたいかっこいい大人は、”目標をもって行動する大人”です。
 美容師であるお母さんが震災後に『ただ髪を切るだけではなくて、
 美容院をコミュニケーションの場として利用してもらいたい』
 と言っていたのを聞いて、とてもかっこいいと思いました。
 自分も美容師になってそんなお母さんと一緒に働くのが夢です。」

 

「私たちの考えるかっこいい大人とは、
 “行き詰まっている人の背中を押す言葉をかけてあげることのできる人”です。
 私は継続することが苦手なのですが、
 私たちの班がインタビューを行った社長さんに
 『イヤなことも続けるにはどうしますか?』と質問したところ、
 『ゲームみたいに楽しくしちゃえばいいんだよ!』と話してくれました。
 その言葉に、新しい考え方を見つけました。
 これから自分も、理想に近づけるように頑張りたいです。」

 

「”他の人の痛み、苦しみがわかる大人”になりたいです。
 震災の時、海上保安庁がずっとあきらめず
 懸命に捜索活動を行っていているのを見て、
 僕も海上保安官になりたいと思うようになりました。
 僕は、大好きな海で誰も死なせたくないです。
 活躍する潜水士になって、その人の身になって考えられる
 かっこいい大人になりたいです。」

 

「”自分の中に太い柱を持っている人”です。
 会社は利益のことだけを考えているというイメージを持っていたのですが、
 今回のリーダーへのインタビューで
 『まず相手が幸せになることを目指している』ということを知りました。
 また中学で吹奏楽の部長をやっていた時、顧問の先生に相談をするたびに、
 『失敗したら、先生のせいにしなさい』と言ってくれました。
 そのお陰で気が楽になったし、
 逆に先生のせいにしないようにと頑張ることができました。
 今回の旅行で出会った大人や顧問の先生のように、自分の中に柱を持って、
 周りの人を変えられる人になりたいです。」

 

今回インタビューしたリーダーから”なりたい大人像”を得た生徒もいれば、
考え抜いた結果、最終的に学校の先生や親など
身近な大人に“なりたい大人像”のヒントを見つけた生徒もいたようです。

 

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また、「話し合いの方法も、発表スタイルもすべて生徒に任せています」
という今村の説明の通り、
プレゼン資料をスクリーンに写しながら説明する班、
模造紙に書いた図を掲げながら説明する班、
ストレートに言葉のみで語る班など、
それぞれの個性が発表にも表れていました。
 
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途中、生徒が発表用の模造紙がうまく掲げられないでいると、
最前列に座ってらした参加者の方がさっと立って、
一緒に持ってくださるという、温かい場面もありました!
 
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各班の発表が終わると、
コラボ・スクールの先生から生徒たちに白い封筒が配られました。
その正体は、報告会の前に生徒たちが書き上げた「20歳の自分への手紙」。
 
先生から、
「みんなが自分に向けた書いた手紙を、
 ぜひこの場で文字から”言葉”にして宣言してほしいなと思います。
 無理に発表する必要はありません。
 “言葉にしよう”と思った人に、立候補で読んで欲しいと思います。」
とアナウンスが入ります。
 
最初は、サプライズの依頼にどよめきつつも、
たくさんの生徒が自ら手を挙げ、手紙を発表してくれました。
 
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ここではその手紙の中から、一部をご紹介します。
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20歳の私へ
 
15歳の私には、夢があります。
それは生物学者になることです。

そして、誰かのために何かして、達成感などを得て、
その喜びをかみしめられる大人になることです。

「どんな形であっても、人のためになることをする」
ということを、絶対に忘れないでください。

今、何をしていますか?
素敵な大学生として勉強していたら、私は嬉しいです。

また、被災地や女川町のために、何か行動しててほしいです。
お世話になった向学館でも、石碑のプロジェクトについてでも何でも良いです。
故郷女川のために何かしてください。

また、やくそく旅行でのことを思い出してください。
ワークショップのことでも、部屋でのトランプ、自由行動、なんでもいいです。
初心、忘れるべからず。
悩んだり、困った時は、初心を思い出してください。

今日も明日も我が身です。
これまでの私が、今のあなたの助けになっていれば幸いです。
志を強く持ち、自ら考えたカッコイイ大人になってやりましょう!!
 
平成26年3月22日(土) 木村 夏須美
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20さいの自分へ
 
こんにちは、お元気ですか。
20さいの自分がどうなっているか楽しみでもあるし、
不安でもあります。

私は20さいの自分に思いだしてほしいことがあります。
今、私はたくさんの人に助けてもらっています。
そのことを忘れないでほしいです。

例えば、それは親であったり友達であったり
コラボの先生達であったり色々です。

私はこの手紙を書く、少し前に受験をしました。
結果、受かりました。
はっきり言って受験には受かるだろうと思ってました。
何もしなくても。
でも私はコラボに行きました。

理由は色々あります。
先生と話したかっただとか、宿題をするためだとか。
私は勉強する以外に他のことを学びに行っていたのかもしれません。

それが本当に楽しかったし、
すぐやんでしまう私にはとても良い薬でした。
コラボは心の支えでもありました。

とにかく私は周りに助けられていました。
それを忘れないでほしい。それが私の思いです。

それを思い出したから何?って感じですが、
とにかく覚えていてほしいです。

話したいことは色々あります。
ですが、時間もないので終わります。
あなたがしあわせなことをいのります。
 
(大槌 女子生徒)
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最後に、震災前から女川で塾を経営していた、
女川向学館の共同設立者である山内よりお礼の言葉を述べました。
 
「今日発表してくれた生徒たちは、震災当時、
 混乱の中戸惑う大人たちに笑顔を振りまいて、
 希望を与えてくれた子どもたちです。

 彼らは、これから”助けあい”という言葉を
 体現してくれる存在になると信じています。

 ぜひみなさんにも今後の彼らの成長を、
 一緒に見守っていただければ幸いです。

 スタッフ一同もまた、みなさまの想いを受けて、
 子どもたちの成長に携わっていきたいと思います。

 本日はありがとうございました。」
 
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なお、今回の旅行は、バンクオブアメリカ・メリルリンチ様、
外国法共同事業法律事務所リンクレーターズ様、
U.S.-Japan Council様に旅行資金をご提供いただき、
桜美林大学様に宿泊先(桜美林大学アカデミーヒルズ)
広尾学園様に会場提供のご協力をいただきました。
また三谷宏治様には、生徒たちがなりたい大人像を描くため
「考える」ことに意欲的になれるよう授業をしていただきました。

本当に様々な方に支えていただき、
開催できた「やくそく旅行」でした。

ご来場・ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました!

 

春から新しいステージへと巣立つ生徒たち。

この旅行で結んだ自分との「やくそく」を胸に、
“なりたい大人”に向かって
一歩一歩進んでほしいと思います。
 
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