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小学生の授業改革!?「全員でやる!」と決めた大槌の子どもたちによる英語朗読

2018.6.04

 

初夏の陽気を感じつつも、朝晩は肌寒い岩手県大槌町。

  

新学期にも慣れてきた4月下旬のある日、

カタリバが運営する放課後学校「コラボ・スクール大槌臨学舎」に、4年生が緊張した様子でやってきました。

なぜなら、今日は子どもたちが約2ヶ月間、「全員で取り組んできたこと」を発表する日だからです。

 

その全員で取り組んできたこととは、「みんなで英語で朗読すること」。

 

このプロジェクトは、遡ること2ヶ月前、2月から始まりました。

たくさんの英語の絵本の中から、全員で話し合った結果、「ファインディング ニモ」を朗読することに。

 

 

まずは日本語で物語を理解してから、全員で役割を決めました。

役割は、主人公、友達、お父さん、ナレーターまで様々。

役割を決めた後は、それぞれ英語のセリフを練習を重ねていきました。

最後の練習日では、それぞれが役になりきるためにお面をつくり、準備万端な様子です。

 

そして迎えた本番。

5・6年生をゲストに迎え、いつもの教室は、一気にステージに立ったかのような緊張感。

「This is the story of Nemo’s amazing adventure.」

「Dad! Hurry up! Let’s go to school!」

………

終わると、大きな拍手と共に、全員の顔が明るくなりました。

 

日頃の授業でも活用している「ほめっせーじ」には、先輩である5・6年生からの嬉しいコメントがたくさん。

日頃の授業の終わりにも書いている「ほめっせーじ」。授業中の仲間の良いところを言葉で伝えます。

 

 

普段は異なる教室で学んでいる他学年からのメッセージに、とても励まされ、喜んでいました。

 

 

実はこの授業を子どもたちが一生懸命に取り組めたのには、子どもたち自身が、以前このクラスの目標を立てたことが背景にありました。

 

 

「楽しくて思いやりのあるコラボ」

「仲良く明るいコラボ」

   

今でも教室に掲示してある、自ら生み出した言葉。

       

思いやりがあって仲の良いクラスにしたいから、全員で協力して朗読をする。

楽しいクラスにしたいから、楽しいお話を読んで、本番にはお面をつけよう。

   

そんな思いから始まったこの授業は、まさに授業を自分ごと化して、主体的に取り組めていたように感じます。

    

そして、今回の英語の朗読は、子どもたちにとても良い変化をもたらしているようです。

例えば、互いに「この子はこういう子だから」とこれまであまり話さなかった同士も、朗読を通して新たな一面が発見でき、互いに一歩近づけた様子。

その後の授業でも、ほめっせーじには素直なコメントをするようになりました。

 

    

自分たちの授業を、自分たちでやってみること。

これからも、またどんな「やりたい!」がでてくるのか、楽しみです。