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『圧倒的現場で学びたい!1年ぶりの大学生インターン宮島梧子さん』

2021.11.03

みなさんこんにちは!

最近、どっと大槌は寒くなってきました。

記事を執筆中ですが外は4度となっております。

皆様、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期ですので、ご自愛ください。

今年度も半分が過ぎました。

文化祭も盛り上がり、これからぐっと受験モードになってまいります。

今回はそんな忙しくなるタイミングで強力な助っ人となる大学生インターンの宮島梧子(みやじまここ)さんにインタビューをしました!

オンラインで大学に通いながら大槌で活動を始めたここさんが、3週間活動を通して感じたこと、活動への意気込みを聞きました!

どうして大槌に来たいと思ったのですか?

 実は、大槌との出会いは、高校生の頃にさかのぼります。高校生のころ、「聞き書き」という活動に取り組んでいました。「聞き書き」とは、伝統工芸や第一次産業の伝承活動によく使われる手法で、語り手(職人さん)と聞き手(インタビュアー)の会話をすべて録音し語り手の語った言葉だけで再構成して伝えていくものです。書き手であることよりも、聞き手であることが重視される活動です。

<聞き書きで訪れた漁師町>

 聞き書きという手法を学ぶ中で、その特長である語り手重視の記録方法が、震災伝承の分野にも活用できないか?と考えるようになりました。そうして、活動場所を探していたところ大槌で震災伝承活動をしていた同年代の大槌高校生と出会いました。ちょうど同時期に、「教育」を軸に町を再建していた大槌町そのものにも興味を抱いていたこともあり、出会えた時はとてもうれしかったことを覚えています。1年間オンラインで続けた彼らとの交流を通して、大槌という地域に関わり続け、学びたいという気持ちが大きくなりました。だからこそ、大学生になった今、大槌町で活動することを決めました。

大槌で活動する魅力は何ですか?

 大槌は、探究学習をはじめ、これからの日本の学びのあり方を模索している場所だと思います。未来の教育に対して手触り感をもって学べる場所です。教育の分野に興味を持ったのは、高校時代の大槌高校の生徒との交流や聞き書き活動で伝えることの大切さを感じたからです。より良くありたいという人間の願いをつないでいくのが教育だと私は感じています。

 私が一番魅力的に感じているのは、地域で学ぶ人たちと広く関わることができるところです。子どもたちの姿や、それを支える地域の方々や、地域資源、その関わりの中で生まれる子どもたちの学び。全てに関わることができるこの町での経験が、今後の大学での学びに活かされていくと思います。

<大槌町のPR動画を取るプロジェクトの写真>

大槌に来てからの感じていることもお聞きしたいです!
大槌の子どもたちの第一印象はいかがでしたか?

 中学生の第一印象は「元気な子たち」でした。男女関係なく、とにかく仲がよさそうでゲームや会話で盛り上がっている姿が印象的でした。

 高校生は、廊下ですれ違うたびに初めて会った私に対しても挨拶をしてくれて、とても感動しました。礼儀正しくて素敵な高校生だなと思いました。

3週間過ごす中で印象は変わりましたか?

 中学生とは毎日帰りのバスが一緒です。バスの中は大人がいない空間なので、コラボとは違った子どもたちの素の姿に触れることができます。学校の友達の話、恋愛の話、授業の話、部活の話。名前がわからないので詳しい中身は想像できないのですが、中学生の社会をのぞき見している感覚で面白いです。

 自分と似た悩みを持っている子の話を聞くと懐かしさを感じますし、恋愛の話を聞いていると、大人顔負けの恋愛哲学が垣間見えます。かわいい中学生としての一面だけでなく、様々な経験をしている一人の立派な人として感じられるようになったのが、一番の変化だと思います。大人と子どもの境界って曖昧なんだなと改めて感じることができました。

 高校生は、高校の授業と放課後のコラボ・スクールで関わっているので、どちらの姿も見ることができます。コラボにいる生徒たちの姿の方が自分を開放している感じがするというか、発している言葉や声のトーンが違うなと感じます。そういう意味ではコラボは彼ら彼女らにとっての居場所なのかもしれませんね。

 場所によって違う自分になれることは一つの価値だと思います。コラボだから見せる本当の気持ちや、教室だからこそ見せる真剣な表情、どちらも大切だと思います。どちらの環境でものびのびと学んでほしいですし、私自身もそんな高校生の姿から刺激を受けたいなと感じています。

残りの半年間への意気込みを教えてください!

 私は、大槌という地でカタリバの研究員の一人としてマイプロに取り組んでいるような感覚を持っています。毎日、問いを立てて、検証して、また問いが新たにされる。そんな日々を過ごしています。それがとても面白いです。

 残りの期間も、この環境で行われている実践の中へ一つでも多く飛び込んでいきたいです。現場で出会う一つ一つのリアルな体験をじっくりと観察することでたくさんの問いと向き合うことができると思います。そこからの学びを一般化、構造化していくことでよりたくさんの場面で応用できる知恵にしていきたいと思います。

 半年間と考えると自分にできることは何もないのではないか?と思うこともありますが、自分の存在が高校生にとって刺激になるかもしれませんし、自分がこの地で考えたことを残すことが誰かの役に立つかもしれないので、着実に言葉にして行きたいと思います。

まとめ

 宮島さんのインタビューを終えて、大きな好奇心から生まれる圧倒的な行動力を感じました。彼女の純粋な学びへの意欲が子どもたちへの刺激となることを願っています。そして、短期間でもたくさんの現場に飛び込んで得られた宮島さんの学びの深さにも驚きました。今後の活躍に期待です!