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【被災地・熊本より】「自分も負けず嫌いになりたい」震災、受験、それぞれの課題に中高生が向き合った夏

2017.9.07

こんにちは。熊本県益城町から井下友梨花がレポートします。

2017年夏。仮設住宅での学習会、学校内での学習会の他に、2つのイベントを開催しました。今回は2つのイベントについてレポートします。

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【夏の学習合宿2017】

2017年8月4日・5日・6日、益城町立木山中学校の生徒を対象に、菊池少年自然の家にて「夏の学習合宿2017」を開催しました。33名の中学生に加え、「センパイ」として5名の高校生スタッフと10名のボランティアスタッフが参加しました。

普段から、木山中学校で放課後学習会を開催しています。今年度になって「勉強の仕方が分からない」という悩みを生徒から聞くことがありました。そこでただ勉強するだけはなく、その悩みをなるべく解決できる合宿になるよう準備しました。

▲まずは、みんなで「勉強の悩み」を整理してみました。それぞれの悩みをひとつずつフセンに書き出し、貼っていきます。「あーーーこれこれ」「これが分からん」などの声が聞こえてきて、隣同士で共感しあっている様子も見えました。その後、悩みのタイプごとにグループ分けを行い、参加者全体の学習に関する課題感を「見える化」しました。


▲生徒が学習している間、参加した高校生・ボランティアスタッフ(以下「センパイ」)は、それぞれの課題に対して学習方法のアドバイスを貼り付けました。「眠い時は私はこうしていたよ」「文章題の勉強の仕方は…」など、リアルな経験からのアドバイスでした。休憩時間に、貼り付けられているアドバイスを見たり、センパイと学習のお悩み相談をしたりしていました。


▲約1時間ごとに時間を区切り学習しました。学習の最初に「計画」「勉強方法」を記入、終わった後に「振り返り」を書き、センパイにコメントをもらう、という形式をとりました。「宿題を終わらせる」「ただ盲目的に勉強する」とならないように、「学ぶ力をつける」ためのセンパイとの関わりを増やしました。


▲2日目は、木山中学校の卒業生である3名の高校生から「高校受験体験記」を話してもらいました。中学三年生の夏休みの過ごし方や、受験を目的にするのではなくその先の高校生活を楽しむために今何をすべきか、など、それぞれが持つリアルなメッセージを伝えました。

参加した中学生からは下記のような感想がありました。
「センパイはお風呂に入って集中するという自分に合った方法を見つけていたから、私も自分に合った方法を探そうと思った。部活がきついことを理由にして休憩ばっかりしているから、ちゃんと切り替えて頑張ろうと思った」

「『負けず嫌いになれ』というメッセージを聞いて、スポーツではこんな気持ちがあるけど、勉強ではこんな気持ちになれたことがなかったので、私も負けず嫌いになりたいです。いや、なります」

「たくさんの人たちが『復習が大切だ』と言っていた意味がよく分かりました。基礎ができていないと応用問題はできないし、社会だけでも5回以上解いたというのは本当にすごいことだと思いました。私も宿題以外の復習も頑張ろうと思いました」


▲参加したボランティアスタッフは、熊本からのスタッフ以外に、東北のコラボスクールに携わっていたメンバー、岩手県釜石市出身の大学生、東日本大震災を機に関東で防災活動を行ってきた大学生など、思いの強いメンバーが集まりました。どうやったらもっと望む姿に近づけるか、本気で生徒と考え、寄り添いました。


▲2日目昼の時点で台風接近により、それより以降のプログラムは中止になりました。川遊び・ニジマスつかみ・BBQなど楽しいコンテンツを残しての中止に、何とも言えない表情の集合写真となりましたが、この2日間の成果を残りの中学校生活に活かしていけるよう、日常の関わりを充実していきます。

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【そうめんパーティ】

2つ目は、益城町の高校生向け夏のイベント「そうめんパーティ」です。学習合宿に合わせて、面白い大学生が益城を訪れてくれたので、合わせて開催しました。

▲第一部は、近況報告をしながら冷たいそうめんを食べました。終始和やかな雰囲気で、最近あった嬉しかったことなど話し合いました。


第二部は、ミニカタリ場を開催しました。地震の経験からアクションを起こしてきた大学生と、益城町の高校生が語り合いました。

▲岩手県釜石市出身の大学1年生、寺崎幸季さん。東日本大震災当初、小学生だった頃の話に始まり、仮設住宅での暮らしの中で感じた違和感に対してアクションすることで、どのように彼女の周りの世界が変わっていったかのお話でした。


▲神奈川出身の短期大学1年生、田島梨央さん。東日本大震災の後、東北にボランティアに行ったことをきっかけに、防災の取り組みを地元で始めたお話でした。


▲それぞれの話から感想を書きました。すでにアクションしたいプロジェクトがある人は、その内容のブラッシュアップを大学生と行いました。


▲お笑いが大好きという共通点を持つ、大学生と益城町の高校生。震災直後にお笑いに救われた、という大学生の話に共感していました。


▲すでにアクションしたいプロジェクトがある高校生は全体に発表を行い、高校生同士でもアドバイスを送りあいました。「益城町の情報を発信したい」「もっと魅力を伝えられるものを作りたい」「暗くなってしまった街を明るくしたい」などそれぞれの課題感からのプロジェクトでした。


▲集合写真。この会の直後から、ニーズ調査のために仮設住宅付近の道端を歩いているおばあちゃんに声をかけた高校生もいました。

「ただ過ごすだけではなく、何かしたいと思った」
「好きなことから始めて、全国に広がっていったことに驚いた」
「やろうと思う趣旨はセンパイと似ているけど、やり方が違うのが面白かった。人の巻き込み方や次への改善がすごいと思った」
などの感想がありました。

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これからも益城町の高校生の挑戦を応援していきます。

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