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【被災地の教育現場 vol.7】 おたがいさま

2015.6.25

女川第一中学校(現在の女川中学校)は高台にあったので、津波の被害は免れたものの、地震で体育館と理科室、美術室、音楽室、格技室などいくつかの教室が使えなくなった。

そこに出島(いずしま)の女川第二中学校が入り、7月までは女川第一小学校の子ども達も通うことになった。同じ校舎に3つの学校だ。
会議室は漁業協同組合の事務所になった。

三校合同の生活は、たしかに窮屈だったし、パソコン教室や図書室を使用する授業が重なったりして、不便なことも多々あった。
でも、あの時期、毎日が緊急事態でありながら、実は全体の会議はほとんどしていない。
そのかわり、しょっちゅう職員同士が話していた気がする。その都度、報告、相談、確認し合って、学校が動いていた。

子ども達も同じで、中総体の激励会などは一中、二中が合同で行ったのだが、そこに小学生がエールを送りに来たり、中学生が小学生に合唱を聞いてもらう集会を開いたりした。

小学生が近くにいると、中学生は自然にしっかりしなくちゃと思う。悪いことじゃない。
小学校に合わせて、2校時目の休み時間は長くとった。小中学生が入り混じって、縄跳びやキャッチボールに興ずる姿は見ている方も和んだものだ。

廊下で騒いでいた子を注意しようと、「こらこら」と言いながら職員室のドアを開けたら、子どもがいない!「あれ?」と思って視線を下げると、小学校の低学年の子がニコニコ。思わず自分の「上から目線」を反省した。小学1年生は元気よくて当たり前だ。

あの状況で学校がなんとか回った最大の要因は「おたがいさま」という感覚だと思う。
いろんな溝や段差を「おたがいさま」がことごとく埋めていった。

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≪つづく≫


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このブログ「被災地の教育現場」シリーズは、
元 女川中学校教員である佐藤敏郎先生が、教育現場を見てきた先生として、
コラボ・スクール女川向学館のメンバーとして、被災地の教育現場の現状を
つづる連載です。
学校現場の視点、保護者の視点、地域の視点でコラボスクールの価値と
可能性についてつぶやきます。

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