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被災地で育ち、女川で新たな挑戦を~震災当時小学6年生だった、二十歳の挑戦~

2019.5.27

 宮城県女川町にてNPO法人カタリバが運営する、被災地の放課後学校コラボ・スクール女川向学館。今回は4月から女川向学館でインターンを始めた、コラボ・スクール大槌臨学舎の卒業生を紹介します。

 彼女は岩手県大槌町出身。震災当時小学6年生で現在大学3年生を休学し、故郷岩手県から宮城県女川町にやってきました。

大学を1年間休学し、インターン生として向学館で活動します。

■震災当時の生活は

 震災当時は小学6年生でした。算数の授業をしていたときに地震が起き、高台にある大槌高校に避難しました。はじめは遠足のような高揚感がありましたが、今思うと不安が大きくなる自分を精一杯落ち着けようとしていたのだと思います。

津波が引いた後の大槌町の様子

 それから親の迎えを待ちながら避難所となった体育館で生活しました。

 避難所にいたとき、大人は炊き出しや支援物資の配給などで忙しそうでした。子どもには役割が与えられず、実はずっと退屈していたんです。せっかく命が助かったのに、今自分がいなくなって誰が困るんだろうと考えていました。

 その年に中学校に入学しましたが、制服は流されてジャージ登校でした。友人にも気を使い家族やテレビの話ができません。思春期で周りの様子に過敏だったこともあり、避難所にいたときのような居場所のない感じが続きました。ひたすら部活動の吹奏楽に熱中しました。

 

■大槌臨学舎との出会い

 そんなときにコラボ・スクールに通い始めました。ひたすら元気で明るくて面白い大人がたくさんいました。臨学舎ですれ違う大人がみんな笑顔で、声をかけてくれる。そんなことすら可笑しくて、嬉しかったんだと思います。

 特に印象に残っているのが、高校に入ってからのスタッフとの関わりです。高校生になっても臨学舎の先生は変わらず迎え入れてくれたこと、初めて悩みを相談したとき涙が落ち着くまでそばにいてくれたこと、小さなもやもやを話すとたくさんの学びや知恵を伝えてくれたこと…ここにいてもいいんだという居場所をもらったように感じました。

 また他の学校の高校生と関わる機会もいただき、自分のしたいことに熱中している同世代の存在を知りました。わたしも好きなことをしていいんだと気付き、自分の見ている世界が広がりました。

高校生の頃。英語で町を案内するツアーを行いました。

 臨学舎で安心安全の居場所をもらったこと、たくさんの出会いで自分を拡げられたこと、わたしは震災からたくさんの人に支えられ、守られて来たのだと気づきました。

 そして今度はわたしがそれを誰かに届けたいと思うようになりました。

 大学では人の選択や行動を応援するため、教育学部へ進学しました。

 

■大学生活からインターンへ

 大学生になってからは新しい環境の中でも自分のしたいこと、好きなこと、大切な人との時間を積極的に選択できるようになりました。ただ自由が増えたことで選択肢もたくさん見つかり、本当に自分のやりたいことができているのか、もやもやする時間が増えました。

 自分は本当はどうありたくて、そのために今なにをしたいのか、を考える必要があると気付きました。

 わたしは多様な個を認めながら目の前の人が安らぐ環境を築きたい。

 そしてその人が望む行動、選択を応援したい。

 そう考え、わたしにとっての安全安心でもあるカタリバのインターンを挑戦することにしました。将来は岩手、大槌に関わっていたいので異なる背景を知りたいと思い、女川へ。

 

■これからの展望

初回の授業で自己紹介をしました。

実際にインターンが始まって約2カ月が経ちました。

 子どもたちが向学館をどう捉えて何を求めているのかが多様で、これまで臨学舎でもらってきたサポートの幅広さを改めてありがたいと思いました。勉強する場、ゆっくり息抜きできる場、安心安全に人と関われる場、新たな発見や出会いがある場…。子どもがどうしたいのかを尊重するため、コミュニケーションの大切さを痛感しています。

 また登下校や遊ぶ場所に不自由があったり、小学校中学校がほとんど持ちあがりだからこそ人間関係の変化が激しいなど、子どもが自分を解放できる場が限られていると感じました。

 子どもの日常に関わると、日々違った表情をしていることに驚きます。子どもたちの大切な今、その出来事へ一緒に関心を向けていきたいです。

 このインターンでは子どもたちにとって安心安全で、やってみたいことを応援できる大人の一員になりたいです。

 

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いかがでしたでしょうか。

大槌で育ち、女川で新たな挑戦を始めた向学館のスタッフを、改めてよろしくお願いいたします!

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