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岩手・宮城・熊本 被災地の中学生が交流!「やくそく旅行」

2018.4.06

まだ寒さの残る岩手県大槌町にも、春がやってきました。春は終わりの季節、そしてはじまりの季節でもあります。

この日、被災地の放課後学校コラボ・スクール大槌臨学舎に通う15名の中学3年生は、ある日に向けた準備を行っていました。

その名も、「やくそく旅行」。大槌のみならず、宮城県女川町、そして熊本県益城町の3つのコラボスクールに通う中学三年生が参加する旅行です。

旅行の目的は、これからの生活で大切にしたいことを見つけること。寄付をいただいた企業の方々や、大切なものを胸に活動を続ける高校生、そして仲間たちとの出会いを通して、そのヒントを探ります。

参加者の一人、Aくんは、仲の良い友人が参加できないことを知ってもなお、参加する意思を曲げませんでした。他の拠点の生徒たちとの交流を楽しみにしているのです。

一方のBさんは、友人に誘われて参加を決めたものの、少し不安な様子。人見知りで引っ込み思案な性格もあって、初めて会う人たちとうまくいくのか…ということが気になるようです。

しかしBさん、先の受験勉強では人一番頑張っていた生徒。仲の良い友人がいなくても、一人で臨学舎の自習室に足を運び、決して得意ではない勉強と向き合っていたのです。

だから、きっと大丈夫。スタッフはそんな声をかけますが、それでもやっぱり心配そうな顔を見せていました。

38名の中学生が集まりました

春の風が吹き始めた3月の終わり、旅行当日がやってきました。

初めて会った仲間を前に、子どもたちは少し緊張した様子。そんな中、初めて会った仲間たちの輪に、臆せず飛び込んで行ったAくんは、リーダーシップが光るある生徒と出会います。

企業を訪問し、自ら考えた質問を投げかける中3生

1日目、企業で働く方々への訪問を終えて、その生徒は参加者に向け、自分の意見を発表しました。

「自分は、働く上で大切なことは「一体感」だと思った。自分はリーダーになりたいと思っているので、チームでの一体感を得られたときに、最も達成感を得られると思う」

全体の発言の場でも、堂々と手を挙げて意見を言ってみせる姿に、Aくんは刺激を受けた様子。

2日目のマイプロジェクトアワード全国大会で見た高校生の姿も、大きな刺激となります。

マイプロジェクトアワード全国大会で発表をする高校生

「俺もマイプロやりたい!」

見学を終えての第一声は、少し興奮した様子。聞けば、居場所づくりをしている高校生のマイプロジェクトに感銘を受けたとのこと。転校を経験し、なかなか自分の居場所を作ることができなかったAくんにとっては、大いに共感できたようです。

 

* * *

この旅行の最後には、子どもたちが旅行で見つけた「大切にしたいこと」を約束する場が用意されていました。しかも、100名を超える大人の前で、です。

それを聞いたBさんは、人一倍不安そうな顔。人見知りのBさんですが、2日目には、同じグループになったある生徒と話すことができました。

しかし、Bさんには苦手なことがもう一つ。それは、「自分の考えを人前で話す」ということです。

本番を前に、約束を手紙に書き始めたBさんの筆は、途中で何度も止まります。

それでも、人より時間を書けて、出来上がったBさんの手紙。

3日目の発表の場には、コラボ・スクールを応援してくださっているたくさんの方々が集まっていました。

たくさんの人を前に、Bさんの緊張は最高潮に達します。そんなBさんを励ましたのは、「私も人前で話すの苦手」と話していた同じグループの生徒が、一生懸命に話す姿でした。

深呼吸を一つした後、Bさんは声をしぼり出しながら、決意を語り始めました。

「私は自分の意見をいうのが苦手です」

面倒くさいと思ってしまう。なんだか少し恥ずかしい。しかし、昨日出会った高校生の言葉がBさんの胸を突きました。

「全力でやったほうが絶対に楽しい。だから、私も苦手なことから逃げずに、目標を持とうと思います」

 

3つの場所から集まった、38名の子どもたち。旅行で出会った大人や高校生だけでなく、お互いとの出会いが子どもたちに変化をもたらしました。

この日の約束を胸に、子どもたちは新たなステージへと飛び立ちます。そんな子どもたちへの応援を、これからもよろしくお願いします。

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活動場所は、宮城県女川町・岩手県大槌町、福島県双葉郡、島根県雲南市、熊本県益城町、東京都足立区、東京都杉並区。子ども、地域、自分ととことん向き合い成長したい方、募集しています。