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あの日から6年。私たちはなにを伝えられるのか。〜教育旅行グットプラクティスセミナー「震災直後の授業」から学ぶレポート〜

2017.3.08

2/11(土)に、教育グッドプラクティスセミナー『「震災直後の授業」から学ぶ』を開催しました。元女川中学校教諭である佐藤敏郎先生を講師にお招きして「震災後、生徒にどんな授業をしたのか」をテーマに講演とワークショップを行いました。

今回は入試シーズン真っただ中の開催だったにも関わらず、約20名の先生方にお集まり頂きました。

◆中島みゆきの『永久欠番』で始まった新学年 
参加者同士で自己紹介を行った後、佐藤先生によるお話が始まりました。

震災後、新学期は例年通り始まりました。中学3年生の国語の教科書の初めに載っている教材も、例年通り中島みゆきの『永久欠番』という詩。「どんな立場の人であろうと いつかはこの世におさらばをする (永久欠番/中島みゆき より引用)」。このフレーズから始まる詩を見て、生徒はどんなことを思うのか。いつもは「『この世におさらばする』とはどのような意味でしょうか?」と聞くことができたけれど、多くの方が亡くなった女川でそんなことを聞くことはできない。だからといって教科書の1ページ目をなにげなく飛ばすのもおかしい・・・。

「みなさんならどんな授業を行いますか?実際に『永久欠番』をつかいますか?」
佐藤先生の問いかけにより、参加者の方にも一緒に考えて頂きました。

このブログを読んでくださっている方も、自分であればどんな授業を行うのか、是非考えて頂きたいです。真剣に悩みながらも、次の様な意見がありました。
「使うかどうか結論がまとまらない。この詩を使って授業をすることを震災後にしていいものか」
「生徒には一人一人が永久欠番であることを理解して欲しい」

佐藤先生はこの時間を、以下のような言葉で締めくくりました。
「いつでも必要なものは教科書の中にあるのではないか?」
自分ならこの教材を使って生徒になにを伝えたいか。伝えたいことや考えて欲しいことを、教材を通して生徒に伝えることの大切さを実感する講演となりました。
※佐藤先生が実際にどのような授業を行ったかは、ブログ「被災地の教育現場」をご覧ください。

◆大川小学校に向き合うこと
2時間目は、大川小学校をテーマにワークショップを行いました。
2011年3月11日、 大川小学校では津波から逃げ遅れた児童74名と先生10名の尊い命が亡くなりました。津波が到達するまでの51分間で何があったのか?想定外にどう対応するか?参加者全員で考えました。

参加された方からは、「通信手段はあったのか」「地域と学校は繋がっていたのか」「マニュアルはどのようなものだったのか」等、当時の様子や条件について質問が飛び交いました。当時の様子を想像しながら、「どうして生徒・先生を救えなかったのか?」ということを考えました。阪神淡路大震災の経験から、「地震が起きてすぐは慌てて冷静に判断など簡単にはできないだろう」とおっしゃる先生もいらっしゃいました。他にも、「緊急時に私たちはどのくらい意思決定をできるのだろうか?」と考える先生や、災害時に自分たちがどうあるべきなのか?そして災害時のために日頃からどのくらい準備されているのであろうか?」等、日頃から改善できると考えられる部分を模索している先生もいらっしゃいました。

◆私達がいまできること・・・
以下、参加者アンケートより抜粋した感想です。
「大川小学校のことはひとりの教員として、何があったのか、何ができたのだろうか、と問い続けていきたいと思います」
「防災教育について自分に何ができるか悩んでいるところでしたがヒントを得た気がします」
「できるだけ多くの生徒・教員に聞いてもらいたいと思った」

永久欠番の授業にも、大川小学校にも、共通しているのは何かと「向き合う」ということです。生徒が震災と向き合うこと、先生が生徒と向き合うこと、それを考える中で、私たちも自分自身に向き合うことになります。そんな心の流れを生み出す様な時間をこのセミナーでは、今後もつくっていきたい考えています。

【イベント開催のお知らせ】
「3.11を学びに変える旅」は宮城県石巻市を訪問し、
震災を通して自分と向き合う1泊2日のプログラムです。
今回の見学会では、実際に現地で実施するプログラムに同行して頂けます。

両日程とも1泊2日でプログラムを行いますが、
参加時間帯の調整は可能で、日帰りでもご参加頂けます。
是非ご検討ください。

▼開催日時
・日程1 2017年3月22日(水)10:00~21:00 23日(木)8:00~14:00
・日程2 2017年3月28日(水)10:00~21:00 29日(木)8:00~14:00
▼会場
宮城県石巻市周辺
▼費用
無料(交通費、宿泊費は自己負担になります)
▼補足
現地ではカタリバスタッフが車でご案内致します。
各自手配は不要です。

【ご案内】
「3.11を学びに変える旅」は現在導入して頂ける中学校、高等学校を募集しております。
[プログラム内容] http://www.katariba.net/class/trip/
[導入事例] http://www.katariba.net/teacher/intro/shounan/
[資料請求] https://goo.gl/forms/zcdYYWzKJNqUcYx53
※詳細は、03-5327-5667(担当:林)までお問い合わせください。

(文責:高橋)

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