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口だけだった大学生が新しい世界に飛び込んでみた。〜大槌町の中学生と過ごす1年間〜

2020.2.27

岩手県大槌町にて認定NPO法人カタリバが運営する、子どもたちの放課後の学びの場と居場所「コラボ・スクール 大槌臨学舎」。
高校入試を目前にして、中学3年生は、ますます学習に熱が入ってきています。子どもたちは、それぞれ頑張った証を「足跡カード」に記入し、記録に残しながら勉強に励んでいます。

 

臨学舎に来る度に、毎日の積み重ねが見えます。

 

これまでの自分の歩みを確認する姿。

 

そんな中学3年生を見守り励ます、ある大学生の姿が。
昨年の4月から、大学生に向けて教育の現場に触れる機会を提供する1年間の「実践型教育インターンシップ」という制度で大槌臨学舎に来ている香川さんです。

 


彼は香川県出身で、現在は大学で教育について学んでいます。大学4年次を休学して大槌臨学舎にきました。
「大学生時代は、いい条件がないと言ってなかなかアルバイトに応募しなかったり、嫌なことがあればただただ愚痴を言い、改善のための行動を何もしなかったり、口だけで何も行動しない大学生だった」と語る香川さん。

 

そんな彼は現在、臨学舎にて中学3年生の授業や広報、マイプロジェクトを中学生と一緒に立ち上げるといった仕事を主に任されています。

今回はまもなくインターンを終える香川さんに、インタビューをしてみました。

 

■インターンのきっかけ
きっかけは大学3年生の時の教育実習です。

教育実習では、授業づくりに追われる日々でした。
休み時間に生徒と会話をしていても、頭の中では「次の授業はどうしたらうまくいくのだろうか」と授業のことばかりを考えていました。そんな教育実習生活をする中で、授業以外でも子どもと真摯に向き合いたいと思うようになりました。

 

得意のけん玉を披露して受験生を和ませる香川さん。

教育実習を終え、学校の先生になるか企業に就職するか迷っていた時に、学校以外で子どもと長期的に関わることができるカタリバのインターンを見つけました。


これまでは勇気がなくなかなか行動できませんでしたが、今ここで応募しなければ一生後悔すると思い、緊張と不安がありながらもすぐに応募を決断しました。

 

今では、1年間という長期的な関わりの中で、自分がどんな価値を発揮することできるのか、子どもと向き合うとはどういうことなのかを日々考えながら生徒と関わっています。

 

■やりがいや嬉しさを感しる瞬間

やりがいを最も感じる場面は、生徒と受験に向けての学習方法や将来のことについて真剣に話し合っている時です。

僕はこの1年間、どんな人でも立場は違えど対等な人間であることを意識してきました。

中学生とスタッフというように立場は違うけれど、同じ方向を向いて、よりよい未来を創るためにはどうすればいいのかを対等に話し合っている時に「臨学舎に来てよかった。自分の決断は間違っていなかった」と感じます。

また、これが子どもと向き合うことなのかなと思っています。

 

他にも、「かながわ~」とあだ名で呼んでくれたり、目標に向かって一緒に計画を立てて実行した生徒が結果が出たことを満面の笑みで報告してくれたり、自分が「学びを1日1つでも良いから持ち帰ってほしい」と投げかけたメッセージが大切にされているところを見たり。

生徒と関わっている何気ない日々の中で、やりがいや嬉しさを感じる場面はたくさんあります。

 

■受験を目前に控えた中学3年生に伝えたいこと

 

伝えたいことは「自分にとって」良いと思える選択をしてほしいということです。

日々の中で、「○○が残っているから私も自習しよ~」「今日は●●が帰るから俺も自習はしなくていいや」など、誰かに合わせて自分の行動を決めている様子を1年間でたくさん見てきました。

自習に励む中学生たち。

 

人生の主人公は自分自身だと考えています。

勉強や部活ができることだけが全てではないはず。今の中学3年生にはみんなそれぞれ個性があっていいところがあることを知っています。だからこそ、自分で自分を隠したり縛ったりしてほしくない。自分で決めた一歩を常にふみ出せる人になってほしい。

これが僕が最後に伝えたいことです。

 

昨年夏の様子。中学3年生の日々に寄り添ってきました。

 

 

■臨学舎で学んだことは
臨学舎では、授業以外にもSNSを使った広報の仕事や、中学生のマイプロジェクトを一緒に企画するといった仕事もしてきました。

1年間フルタイムで働くことを通して、報連相の重要性を改めて感じたり、スケジュール管理をした方がスムーズに仕事ができることが分かったりと、働くうえでたくさんの学びを得ることができました。

 

自身の企画したイベントや中学生の企画のサポートをしました。

また生徒からは、納得しないと人は行動しないこと、自分で決めた目標に向かって必死に勉強を頑張っている人は応援したくなること、自分の名前を呼ばれると嬉しいことといったささいなことも学びました。

 

 

■インターンの1年間をふりかえって

 

中学3年生はあと少しで入試、私もあと少しで進路決定と人生の岐路に立っています。子どもたちには、くじけそうになったり、迷いそうになった時は一歩立ち止まって、考えて、自分の素直な声を聞いてほしいと思います。このことは、私が自分自身に1番伝えたいことなのかもしれない、と気づきました。

 

振り返るとこの1年間は、非日常な体験ばかりでかけがえのない宝物でした。この1年間の彼らと過ごした経験をもとに、納得のいく選択をし続け、後悔のない人生にしていきたいです。

 

入試50日前に決起集会を実施しました。

 

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「勇気をもって自分が行動すれば、見える世界は変わったり、面白い人と出会えたりすることを体感した1年間だった。不安に思うことでもまずは行動してみてから考えればいい。」と1年間を振り返って香川さんは言います。
1年前まで口だけだった大学生は、口だけでは何も変わらないことを学んだようです。
まだまだ寒い日が続きますが、大槌の未来にがんばっぺし!

【説明会実施中!】教育課題にとことん向き合う1年間 『実践型教育インターン』

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