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ピンチをチャンスに変える!大槌のスカイプ英会話授業

2020.7.22

 岩手県大槌町では新型コロナウイルス対策のため3月上旬から学校が臨時休校となり、生徒たちも自宅で勉強をする日々が続いていました。4月には学校は再開しましたが、いつまた休校措置が取られてもおかしくない状況でした。
そんな中、子どもたちが家にいても外の世界と繋がり挑戦し続けられるきっかけを届けたいという想いで、一次中断していたスカイプ英会話授業を4月末から再開しました。
本記事では、3か月間に渡るスカイプ英会話授業受講生たちの挑戦の軌跡をお伝えしたいと思います。

 

▮スカイプ英会話とは?
 スカイプ英会話授業は2部構成になっており、最初の時間は世界について知る時間、後半はフィリピンの先生と一緒に英語を学ぶ体験の時間です。
休校前はコラボ・スクールにてスタッフが生徒の隣でサポートをしながら進めていましたが、休校後は全てをオンラインで行いました。

 いつもと違うオンラインでの受講に挑戦する生徒や、スカイプ授業を初めて受ける7年生(中学1年生)は最初は緊張して話すことができませんでした。そんな中で彼ら彼女らに伝え続けた言葉は”try more (挑戦し続けよう)”でした。スカイプ授業を通じて生徒たちには挑戦し続ける力、間違えることをプラスに捉える力を手に入れてもらいたいと思っています。

 

▮この3か月間のチャレンジ
 オンラインでの授業になったことによって授業内容も大幅に変更しました。以前の前半授業は、自分たちでインターネットを使って世界の事を調べる時間でしたが、オンライン授業の移行に合わせて、実際に海外に出て挑戦をしている人たちと交流ができる時間に変更しました。

 ビデオ通話アプリ「zoom」を使用して、スタッフの友人を中心に合計5名の留学を経験した大学生や外国人の方に特別授業をしてもらいました。特別授業の内容は、「驚かされた海外の文化」や「英語でのコミュニケーションの取り方」、「フロリダのディズニーで働いた経験」など自身の経験を活かした多様な授業を届けることができ、生徒たちの海外に対する興味が広がる機会を作ることができました。

 特に印象的だった授業はイギリスに留学していた学生とその友達を授業で招き、生徒たちに向けてイギリス文化を紹介してもらった時でした。イギリスで「どうぶつの森」という日本のゲームが流行っているという話の中で、英語でどうぶつの森が”animal crossing”と呼ばれているということを知り、生徒たちにとって外国が少し身近に感じられた瞬間だったように感じます。

 

▮株式会社ウィルグループ様との共同授業
 また、日頃からカタリバを支援してくださっている株式会社ウィルグループの皆様にご協力いただき、6月から月に2回の特別授業を実施いただくことになりました。この授業はウィルグループの社員の中で教育に関心があり海外での経験を人生に活かしている方をお呼びし生徒が世界を知り、体験するきっかけを作ることを目的にしています。

 第1回目の授業ではアメリカに留学を経験した講師の方からアメリカのお祭りの紹介や早口言葉対決などを行いました。アメリカ人のご友人をゲストスピーカーとして連れてきてくださり、生徒たちもびっくり。生徒からアメリカ人の彼に日本語の早口言葉を教える時間や、英語で質問をする時間が設けられました。ただ世界を知るだけの時間ではなく、世界に対して生徒自らがアクションを起こせる時間でした。生徒の口から「アメリカに行ってみたくなった」等の言葉も聞くことができ、大成功に終わりました。

 

▮オンラインでもしっかり振り返り!
 オンラインスカイプ英会話のこだわった点として、授業後の振り返りがあります。4月以前は、「分かったこと」「できたこと」などを記入するシートを使用していましたが、オンラインで授業を開始してからはzoomの画面共有機能を使ってオンライン上でも気軽に楽しく振り返りができるようになりました。

 毎回の授業で「何かを得た」と感じてもらいたい、自分自身に自信を持ってもらいたいという想いから、授業の後には今日の自分に何点を与えるか、そして今日の自分は何を頑張っていたのか、次回は何を頑張りたいのかを生徒自身が言葉にする時間を作っています。振り返りを繰り返すにつれて生徒の振り返りはより具体的になり、成長の実感を共に感じることができました。

 

▮オンライン授業での気づき

 今回オンラインで授業を行うことによって対面で授業をしていた時には気づけなかったたくさんの発見がありました。一つ目は、オンラインだからこそ気軽に大槌の外の世界と繋がる事ができるという事です。休校前は外部の人たちとオンラインを通じて繋がることは少しハードルが高く感じていましたが、今となっては次はどんな先生が来るの?という声が生徒から上がるほど外部と繋がることが当たり前のことになったように感じます。また、オンラインだからこそ場所を選ばずに受講できるようになりました。コラボ・スクールに通うには移動手段がないという生徒でも自宅から気軽に海外と繋がり、自宅からでも自分の意思があれば挑戦をすることができます。

 

▮生徒たちの変化

 スカイプ英会話授業が完全オンラインになってからの3か月間で、生徒たちは見違えるほどに成長しました。初めは発言すらしなかった生徒たちでしたが、今では積極的に英語を使って自分を表現しています。正しいのか分からない英語でも間違えることを恐れずに堂々と伝わるまで何度でも挑戦します。フィリピンの先生が何を言っているか分からない時に分かったふりをしていた生徒たちは今では「分からない」と英語で伝えられるようになりました。生徒たち自身から「先生、try moreだよ」と伝えられた時もありました。

 そんな挑戦をし続ける生徒たちの姿はどの瞬間を切り取っても輝いています。伝わった時の笑顔や、必死に理解しようとしている時の顔、振り返りの時に次はこうしたいと意気込んでいる時の表情。スカイプ英会話授業は大槌の子どもたちにとって、ただ世界と繋がるためだけの場所ではなく、自分自身と向き合い、自分の中の壁を自分の力で壊し続けていく挑戦の場所であると生徒たちの成長を傍らで見ながら感じています。

    

 生徒たちの為に再開したスカイプ授業でしたが、気づけば4月からの3か月は生徒たちと共に創ってきたもののように感じます。私自身、生徒から学んだことや気づかされたことがたくさんありました。今後、スカイプ英会話受講生が増えていき挑戦の輪が大槌全体に広がっていくことを願っています。

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