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僕の料理で伝えたい想い~女川向学館の中学生奮闘記~

2019.1.29

宮城県女川町にて認定NPO法人カタリバが運営する、被災地の放課後学校コラボ・スクール女川向学館。
以前ブログでご紹介した、中学2年生対象の「探究授業」創作料理チームの様子をお伝えします。
探求授業とは、向学館に通う中学2年生を対象とした授業で、昨年度より実施しています。
この授業は、女川をフィールドにした3つのプロジェクトの中から自分が興味のあるものを1つ選び半年間そのテーマについて探究していく授業です。

創作料理チームはなんと男子だけの6人チーム。
「食べることが好き」「将来はパテシィエになりたい」など想いもさまざまなメンバーたちです。

この日は甘い物が大好きな子どもたちの希望により、クレープについて探究しました。
子どもたちには内緒で、小学校の頃担任だった先生をゲストにお呼びし、授業スタートです。

▼ゲストとして来てくださった小学校の先生

小学生の時の先生だと分かると、恥ずかしそうにしながらも嬉しそうな子どもたち。
「先生が喜んでくれるクレープを作成せよ」というお題のものと、それぞれ、クレープを作成します。

「クレープと言っても、甘いものもあれば、おかずっぽいものもあるよね~。」
「同じ材料を使っても、デコレーションの仕方で見た目には大きな違いが出るんだよ。」

「授業の最後は先生にどのクレープが良かったか順位をつけてもらいます。」
スタッフからのヒントを真剣に聞く子どもたち。

さあ、それではクレープ作り開始です!
いつも以上に気合が入る子どもたち
まずは材料選びからスタートです。

ホイップクリームや缶詰、ベーコンや魚など30種類以上の食材を用意しました。

自分がこれだ!と思う食材を自由に選んでいきます。
「先生は男の人だから絶対、甘いのは苦手だと思う。」
「ホイップクリームたくさん入れたい。」

食材を選んだら、調理開始です!

真剣に取り組む姿からは、先生を喜ばせたいという想いを感じます。
制限時間いっぱいにぎりぎりまでデコレーションや味に工夫を凝らし、クレープが完成です!


6人が作ったクレープを持ち寄って、さあ先生に食べてもらいます!
「先生はたくさん食べると思ったので、クレープの皮を2枚にしてみました。」
「おかずクレープと最後にフルーツを食べてもらいたかったので、両方の味が楽しめるように工夫しました。」

十人十色のクレープにゲストの先生も順位をつけるのが難しいなぁとつぶやきます。

お互いの作ったクレープを食べ合います。
「見た目はいいけど、味が微妙。」
「思ったよりも食べにくい。」など鋭い意見もちらほら。

そして結果発表の時間です。
今回は1位に選ばれた料理が2つありました。
先生からの好評を真剣に聞く子どもたち。

9月からはじまった創作料理チームでの活動。
はじめのうちは自分が美味しいと思うものを、ただ食べたいという気持ちが強かった子どもたちですが、月日が経つにつれて、自分が作った料理で誰かを喜ばせることが出来るということを知りました。

さあ、次は3月の町のお祭りにむけて、料理を開発していきます!
寒い冬に負けずに1月もがんばっぺし!